みきいちたろう『プロカウンセラーが教える他人の言葉をスルーする技術』が出版されました。

　2022年3月9日にみきいちたろう『プロカウンセラーが教える他人の言葉をスルーする技術』（フォレスト出版）が出版されました。

フジテレビ『ノンストップ！』（22年4月22日）にて特集、著者出演。TV、雑誌などで話題。好評発売中。

●「人の話を聞くことは大切」というのは本当なのか？

　多くの人が悩む対人関係。特に他者の言葉をどう取り扱ってよいかわからず、他者に振り回され、生きづらさを抱える方はとても多くいらっしゃいます。

　その対人関係について、「スルーする技術」ということを切り口にして人間関係にまつわる「暗黙のしくみ」を言語化し、そのメカニズムや対処法を明らかにするのが本書の目的です。

　「人の話を聞くことは大切」というこれまで語られてきたことを徹底的に疑い、インフレを起こした言葉の価値を解体し、スルーすることで言葉に命が宿る、自分の言葉になるということ臨床心理や社会的なさまざまな視点から深堀りし、私たち主体で言葉を再構築することを狙っています。

　本書は自己啓発本や癒やしのエッセイ本ではありません。いきづらさや問題の背景にあるメカニズムや「人間」や「言葉」の“実際”を解き明かすことを試みた本です。

●「人間」と「言葉」の“実際”を知り、本来の自分を取り戻す

　20年以上にわたり、カウンセラーとして活動している筆者（公認心理師）が、臨床で接していますクライアントさんたちのお悩みなどからもヒントを得、自身の経験も交えて、本書をまとめさせていただきました。

特に

言葉って実際はどういうものなの？
なんで人間はおかしくなるの？
どうしてスルーするほうが仕事もコミュニケーションもうまくいくの？

という悩み、疑問に対して、答える内容になっています。

　その中で、振り回されやすさの背景にある愛着不安、トラウマといった問題についても詳しく説明させていただいています。
　最後に、ブーバーの対話の哲学にも触れ、スルーする技術が自己と他者との真の出会いにもつながっていくことを書き、結びとしています。

　皆様がこれから悩み、生き辛さの解決取り組むにあたっての基礎、土台ともなる本です。

●こんな方にお役に立つかもしれません

言葉と人間のしくみ、メカニズムについて知りたい
トラウマ、愛着不安について知りたい
生きづらさに悩んでいる。生きづらさを解消する方法を知りたい
ハラスメントのメカニズムについて知りたい
ログインして生きる（“自分”で生きる）ための土台を作りたい

●もくじ

はじめに

第１章他人の言葉に振り回され、傷つく人たち

　・他人の言葉に振り回されやすい人の特徴
　・もう言葉に振り回されたくない、傷つきたくない
　など

第２章言葉の価値が重くのしかかる理由　―「人の話を聞くことは大切」という呪縛

　・他人の話を聞くことは大切？　言葉は素晴らしいものだ？
　・凡人には他人の話をスルーするなんて無理なの？
　・「前提」を疑ってみる　

　など

第３章言葉には本当はたいした価値はない　―　人の言葉はすべて戯言

　・公私環境（領域）仮説
　・生物にとって「言葉」はまだまだよちよち歩きの道具
　・人間の言葉はすべて戯言！　そのまま受け取ることはとてもできない

　など

第４章振り回されやすさのメカニズム　―愛着不安、トラウマ

　・他人の言葉に振り回される不安の正体
　・愛着不安とはなにか？
　・トラウマとはなにか？
　など

第５章言葉はスルーしてはじめて命が宿る ―スルースキルで自分の言葉を取り戻す

　・他人に振り回されない「自分の言葉」を手に入れられるのか？
　・人の言葉はスルーしないと聞くことができない
　・言葉をスルーするとは、自分主体で意味や価値を創造していく営み
　など

第６章もう他人の言葉に振り回されない！ ―スルースキルを身につける

　・内面化されている「他人の文脈」を「自分の文脈」に統合、編成し直す
　・意識のBluetoothを切断する
　・「自分の文脈」を育む

　・他者とともにあるために、自分らしくあるために
　など

おわりに

【著者プロフィール】

みき　いちたろう
心理カウンセラー、公認心理師。
大阪生まれ。大阪大学文学部卒、大阪大学大学院文学研究科修士課程修了。
在学時よりカウンセリングに携わる。
大学院修了後、大手電機メーカー、応用社会心理学研究所、大阪心理教育センターを経て、
ブリーフセラピー・カウンセリング・センター（B.C.C.）を設立。
トラウマ、愛着障害などのケアを専門にカウンセリングを提供している。