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『発達性トラウマ 「生きづらさ」の正体』(著書:みき いちたろう)が発売されました。

2023.02.08書籍

 ブリーフセラピー・カウンセリング・センターは、新書『発達性トラウマ 「生きづらさ」の正体』(著書:みき いちたろう)をディスカヴァー・トゥエティワンより2023年2月17日に発売いたしました。

 

 

 

トラウマは「遠い世界の、特殊な事象」ではない。身近な悩み、生きづらさの多くがトラウマから生じている。

 「トラウマ」と聞いて、どんなイメージをお持ちでしょうか?
どこか遠い世界の話? 特別な体験をした人が被る症状? 耳にしたことがあるけれど詳しくはわからない……等々、そのイメージは様々だと思いますが、いずれにしても自分とは直接には関係のないものとお感じではないでしょうか?
 トラウマほど、誰もがその言葉を知っていながら、遠く感じられているものも珍しいかもしれません。

 トラウマとは決して遠い世界の存在ではありません。
実は、日常の不調や悩み、生きづらさといった私たちがふだん感じている症状としても現れています。気がついていないだけで、私たちにとってとても身近な存在なのです。

 しかし、従来は劇的な出来事に焦点が当たり、より身近な日常的にあるトラウマに苦しむ人たちには適切な知識やケアが届いていませんでした。身近なトラウマも、それぞれに抱える生きづらさは深刻です。
また、トラウマ研究は、強い忌避感や無関心などからその歩みは決して順調とはいえませんでした。

 トラウマが遠い存在とされてきたために、代わりに生きづらさの原因を説明するものとして、パーソナリティ障害、HSPなど様々な概念が登場してきました。
 ただ、それらは「なんとなくそうだが、すべてを説明してくれていない」「名前がついて安心するけれど、個別の当事者の解決策には必ずしもつながりにくい」といったものでもありました。

 結論から言えば、「発達性トラウマ」あるいは「トラウマ」という概念から生きづらさを眺めてみると、私たちが抱える生きづらさについて多くのことが了解でき、適切なケアにつながっていくことがわかります。

 トラウマが見直されることで、まずは全てのケースを「トラウマの影響はないか?」と疑うところからスタートするというように心理臨床のあり方が大きく変わっていくと期待されています。

 本書は、そんな〝遠くて近い、近くて遠い〟トラウマについて、その驚きの実態とは?どのように私たちの生きづらさにつながっているのか?など、トラウマの当事者であり専門家でもある筆者が自身の経験や知見を元に、わかりやすく解き明かしています。

 

 

トラウマによって「第四の発達障害」と呼ばれる発達障害と酷似した症状が生じる。

 実は、もう一つ注目すべきこととして、トラウマを負うと発達障害と酷似した症状が生じる、ということがあります。それを専門家は、「第四の発達障害」(発達性トラウマ障害)と呼んでいます。

 「もしかしたら、自分は発達障害かも?」となんとなく不安になったご経験はないでしょうか?
人間関係がうまくいかない、仕事がうまくいかないなどの理由から、自分を発達障害と疑った経験のある方は少なくありません。

 現在、発達障害と診断されているものの多くも、実はトラウマ由来ではないか?とも指摘されています。

では、なぜ、トラウマと発達障害という本来別々のものが、酷似するのか?

そこには驚きの“共通点”が見えてきます。

そんな驚愕な事実についても本書は迫っていきます。

 

今からできるトラウマ克服の方法についても解説。

 トラウマを克服するためには専門家のサポートも必要ですが、主体はあくまで当事者です。
サポートを受ける際も当事者がトラウマ克服のための見取り図を描けること、基礎やポイントを知っておくことは大切です。

 そのため本書では、単にトラウマについての謎を解き明かすだけではなく、 当事者がトラウマ克服に取り組むために知っておくべきこと、当事者が自分で取り組めることを中心にお伝えしています。
その中でコラムとしてトラウマをケアする主な心理療法や効果のあるとされる薬についても解説しています。

当事者、ご家族、治療者、マスコミ関係者など、多くの方にとって大変興味深くお読みいただける一冊です。

 

【主要もくじ】

はじめに 眞子さまの診断名「複雑性PTSD」とは
第1章 この「生きづらさ」はどこから来るのか?
第2章 トラウマをめぐる経糸と緯糸 -〝第四の発達障害〟を生む発達性トラウマ
第3章 トラウマがもたらす“自己の喪失”と様々な症状
第4章 トラウマを理解する -ストレス障害、ハラスメントとしてのトラウマ
第5章 トラウマを克服する
おわりに

 

 

【著者プロフィール】

みき いちたろう(三木 一太朗)
公認心理師。大阪生まれ、大阪大学文学部卒、大阪大学大学院文学研究科修士課程修了。在学時よりカウンセリングに携わる。大学院修了後、大手電機メーカー、応用社会心理学研究所、大阪心理教育センターを経て、ブリーフセラピーカウンセリング・センター(B.C.C.)を設立。トラウマ、愛着障害、吃音などのケアを専門にカウンセリングを提供している。
著書に『発達性トラウマ 「生きづらさ」の正体』(ディスカヴァー携書)、『プロカウンセラーが教える 他人の言葉をスルーする技術』(フォレスト出版)がある。
雑誌、テレビなどメディア掲載・出演も多く、テレビドラマの制作協力(医療監修)も行なっている。

 

■書籍概要

著者 :みき いちたろう
出版日:2022/2/17
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
ページ数:288 ページ
価格:1320円
ISBN:978-4799329344

 

【本書のご購入はこちら】

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